QそもそもTregって何でしょうか?
Tregは正式には「制御性T細胞(せいぎょせいティーさいぼう)」と呼びます。
これまでは、免疫に“アクセルとブレーキ”がどのように担われているか分かっておらず、多くの自己免疫性疾病の機序は不明で、免疫がどのようにして自己を攻撃しないように制御できているのかはわかりませんでした。
しかし、坂口先生が暴走を止める“特別なT細胞”がいることを世界で初めて見つけたことによってこの現象が解き明かされることになりました。この大発見により、多くの免疫疾患の治療への扉が開くこととなり、この功績を基に2025年10月6日に大阪大学の坂口志文先生がノーベル賞を受賞されました。
そして本治療は日本で初めて「TregをALSに実際に応用した治療」となっています。
Qどんな方が反応しやすいですか?
探索的ですが、早期層やCSF‑pNFHが低い層で良好なシグナルが示唆されています。炎症・酸化ストレスが高い場合は反応性に影響する可能性があります。
Q何回投与しますか?
基本的には合計8回です。1サイクルを数週間おきに反復します。自家Tregは複数回点滴+低用量IL‑2+CTLA4-Igの組み合わせです。
治療抵抗性となった場合には、新たな細胞療法をご提案する場合があります。
QTregは中枢神経へ届きますか?
疾患横断の研究ではTregが血液脳関門を通過し、局所で抗炎症・修復支援を行う可能性が示されています。
ALSでも同様に静脈投与した細胞が神経の炎症部位まで到達し抗炎症効果を発揮することが期待されています。
Qラパマイシンは使いますか?
体外でTregを選択的に増やす技術として用いられ、Tregの純度・機能保持に寄与します(製造工程で使用)。
Q目的は病状の改善ですか?
炎症の鎮静化と神経保護を目標とし、進行の緩徐化を目指します。サブタイプによって、治療反応には個人差があると思われます。
Qリルゾールやエダラボンと併用できますか?
多くの研究がリルゾール併用下で設計されており、当院でも標準治療の継続を前提に検討します。